食べ物には心と身体を癒やす力があります。たとえば、あなたが一人でビールを飲むときのおつまみや、汗をかいた後に食べる冷えっひえのスイカ、夜遅くまで友人と話し込みながら一緒につまむ焼き鳥、などなど。美味しいものを食べることって生活の大切な一部分。
今回Pinkoi編集部では、5つの広州出身のブランド String Life、糖包包、SHINE WATERCOLOR、不服、草履虫 のデザイナーに「心と身体を癒やす」おすすめの美食を聞きました。広州には昔からグルメな街としてよく知られています。ぜひチェックしてみてください!
カトラリーブランド『String Life』デザイナーのいきつけ
❥ 點都德(ディエン・ドウ・ダ)
私は広州の伝統的な茶廊『點都德』が大好き。 お店に来るといつもエビ餃子、紅米の腸詰め、鶏のもみじ、牛モツ、蒸したスペアリブを必ず注文します。
お店を知ったきっかけは、祖父がこの茶廊に時々連れてきてくれたから。自宅ではなかなか食べられない、蒸し物やお粥などを注文するたびに感じるのは「広州の茶廊で提供されるの艇仔粥(※)は本当に美味しい!」とのこと。ぜひ食べてみてくださいね!
※ 艇仔粥(スルメ、豚皮、 ピーナッツ、牛ミンチ、内臓、レタスなどが入った伝統的な粥)
☞ 所在地:支店がたくさんあるので、地図で店名『點都德』を検索したらあっという間に見つけられます!
❥ 飯聚(ファンジュー)
先日、故郷から母が広州まで私の様子を見に来た時に、二人で『飯聚』いうレストランに行きました。そこにあった「功夫脆泡米(カンフーおこげ飯)」というメニューになつかしさを覚えました。
私の実家では、ご飯を炊いた後のお鍋でスープを作ります。鍋底に残ったカリカリおこげと温かいスープが混ざり合って、すごくおいしいんです。そんな懐かしい家庭の味を「功夫脆泡米」を食べて思い出しました。母とまた一緒に食べに来ようね、と話しています!
☞ 所在地:広州市文明路 8 號寶升大廈三樓
❥ 信行豐燉品皇店(シンハンフェンドゥンピンファンディエン)
もう一軒ご紹介したいのは『信行豐燉品皇店』。私が身体をいたわりたい時、このお店の栄養たっぷりのスープを飲むと、血が巡って精力100倍! 元気になることができます。
普段私は石斛豬肉湯(豚肉の漢方スープ)と、椰子烏雞湯(ココナッツ烏骨鶏スープ)を注文します。店内にはどれにしようか迷ってしまうほどさまざまなメニューが用意されていますので、お好みのスープを注文してくださいね。
☞ 所在地:広州市光孝路 65 號(近地鐵西門口站)
雑貨ブランド『糖包包』デザイナーのいきつけ
❥ 生力強(シェンリーチャン)
私は食べることに妥協しない美食家。どこか他の地方や都市に行く時にも、まずその土地ならではのおいしいものを探します。そんな私が広州でおすすめしたいのが『生力強』という麺屋さん。 ここは昔ながらの油そばが有名で、コシがあり滑らかな食感の竹昇麵(※)と豚脂のタレとをかき混ぜていただきます。脂っこさより香りが引き立ちます。このお店は24時間営業なので、私たちのような徹夜が多いクリエイターたちには大変助かる存在。
※竹昇麵…竹竿を使って打つ広州の昔ながらの麺。
☞ 所在地:広州市海珠區江南西路青柳大街 23 號之 103
❥ 東莞厚街燒鵝瀨粉(ドングァンホウジェシャオエーライフェン)
もう一軒のおすすめは『東莞厚街燒鵝瀨粉』(ここも24時間営業。)。私も家族も昔からのお気に入りのお店です。 瀨粉(米粉でできたやわらかい麺)はつるりと喉越しがさわやかで、香ばしく焼けたガチョウの皮のカリッとした食感がとても良いコンビネーション! あっと言う間にぺろりと、完食しました。ごちそうさま。
☞所在地:広州市越秀區西華路 469 號
雑貨ブランド SHINE WATERCOLOR デザイナーのいきつけ
❥ 珍珍小吃店(チェンチェン・シャオツーテン)
西華路の彩虹シアターの横にある『珍珍小吃店』。ここは牛三星粉(牛肉麺)がおいしいのが有名で、食事どきには長い行列ができるほど人気のお店。店内にある自家製の酢漬け大根(広州の人は「鹹酸(シャンスワン)」と呼びます)は、お店の牛肉麺と相性がとてもいいので、制限なくもりもり食べられてしまいます。
☞ 所在地:広州市荔灣區西華路 183 號
❥ 沙灣甜品食館
珍珍小吃店から1kmほど離れた位置にあるする「沙灣甜品食館」では、鳳凰炒奶(卵黄入りの甘いミルク)と雙皮奶(小豆がのった牛乳プリン)をよく注文します。この店では昔ながらのシンプルなメニューが多くあります。
☞ 所在地:広州市荔灣區西華路第一津街 13 號
ファッションブランド『不服』デザイナーのいきつけ
❥ 蓮香樓(リェンシャンロウ)
「郷に入っては郷に従え」訪れた土地では、地の物を味わうことが私のマイルール。滞在先では、地元の人に長く愛されているお店に行き、そこでモーニングティー楽しみます。
広州のお茶文化は私にとって、とても魅力的。 平日は、ご高齢の方々がゆったりお茶と食事をとっていますし、週末には家族連れや、数世代が集まってお茶を飲みながらおしゃべりをしています。お茶を飲みながら、家族揃ってなにげない会話をするこの瞬間は、何にもかえがたい大切な時間ですよね。
飲茶は、いただく時間帯によって、朝、昼、夜の3つに分けられます。 私は特に朝の飲茶が大好きなので、みなさんにもぜひ早起きして行ってみてほしいです。
お店を選ぶポイントは、現代風のスタイリッシュなお店よりも、小さな個人店や昔からあるお店がおすすめ。常連の方々を見ていると、「一盅兩件(ポットティーと2種類の点心セット)」を注文して、 買ってきた朝刊を読んだり、一緒に来た友人や家族とおしゃべりしたりして、リラックスしたすてきな週末の朝を過ごしています。
広州の地元レストランはスタイルが似ていて、基本的なメニューも同じです。みんなそれぞれお気に入りのお店を持っています。
そんな地元レストランの中でも特に有名なのが、上下九街で100年の歴史を持つ『蓮香樓』。 『蓮香樓』は由緒ある月餅屋さんで、昔ながらの広東スタイルの内装やインテリアの中でいただく、お料理、デザートやお茶がかなり好評なんですよ。 価格もリーズナブルで観光客よりも地元のお客さんが多いです。! 広州名物の「艇仔粥(ティンツーチョウ)」がおすすめ。
☞ 所在地:広州市荔灣區第十甫路 67 號
❥ 丁檔冰室(ディンダンビンシー)
午後のお茶の時間、私は香港スタイルのカフェレストランが大好きです。私がいつも決まって注文するのは餐蛋麵(卵添えインスタント麺)とフレンチトースト、飲み物はミルクティあるいは鹹檸七(塩風味のレモンサイダー)。
広州のカフェレストランはとても質が高く、例えば『永盈』や店名に「表」がつくお店(表兄カフェ、表妹カフェ、表叔父カフェ)がおすすめ。『丁檔冰室』は江南西駅の近くにある古民家を利用したお店です。たまたまある午後に通りかかって見つけました。お店はとてもコンパクトですが、懐かしい雰囲気の内装が素敵で、食事もおいしいです。
☞ 所在地:広州市海珠區紫金大街 29 號
参考URL:http://www.hkpost.com.hk/history/index2.php?id=3245#.WzJYXi3AMWo
「餐廳」「冰室」「茶餐廳」…それぞれの成り立ちについて
アクセサリーブランド『paramecium』デザイナーのいきつけ
❥ 大禹谷酒肆(ダーユーグージョウシー)
私は今、大学生街に住んでいます。普段、何を食べようかな、と思った時には近所の『大禹谷酒肆』に行って、炒飯(チャーハン)を注文します。 一番のお気に入りは「泡菜豬頸肉炒飯(豚キムチチャーハン)」と「咖哩飯(カレーライス)」です。
Source:酷客
私はこのお店が開店したての頃、店内の日本的なインテリアがとても気に入り、真似したくなりました。その後、オーナーが「深夜食堂」のような世界観を取り入れてデザインしたインテリアなんだと知り、さらに大好きになりました。
Source:酷客
ランチタイムとディナータイムには、毎日2〜3種類のチャーハンといくつかのデザートが選べます。オーナーは早朝に市場に出かけて新鮮な食材を購入し、その日提供するチャーハンのメニューを決めるそうです。
オーダーする時、オーナーから「こぶし何個分?」と尋ねられます。その質問の意味は、ご飯の量をこぶし何個分食べたいかということ。私達がリクエストしたご飯の量でオーナーはチャーハンを作ります。
このオーダーシステム、とてもすてきだと思いませんか。なぜなら、食べ物を粗末にしないで済むから。ご飯を残すことがなくなるので、環境に優しいですよね。 私と彼氏でしょっちゅう一緒にチャーハンを食べに行くので、今ではオーナーと仲良しになってしまいました。
☞ 所在地:広州市大學城廣美路南旭百貨旁
あなたの街にも、ほっと一息つける料理店はありますか?
広州に行く際には、ぜひ参考にしてくださいね。
原文:廣州美食地圖:5 位中國大陸設計師最愛的美味餐廳
抄訳執筆:甲田 智恵
編集:東 洋子
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