台湾でPinkoiが誕生して今年で6年になりました。これまでに8,000店を超えるショップが参加し、90万点を超える商品を販売。世界88カ国の160万人が使用するアジア最大級のデザイナーズマーケットになりました。
Pinkoiをここまで大きくしたのは私たちPinkoiスタッフではありません。ものづくりに熱い想いを持ったデザイナーたちと、それを支援してくれたお客様の力です。そこで今回は特別編としてPinkoiを支える「ものづくりへの想い」を持った3人の人気デザイナーの想いとこだわりについてまとめました。
1)どんな日でも色とりどりの靴下と一緒に、遠くを見据えて歩いていこう、『+10(テン・モア)』
●+10(テン・モア)のコンセプト
「シンプル、快適、ユーモア。嬉しい日にも悲しい日にも、大切な毎日に寄り添いたい。いつも遠くを見据えて、遠くまで歩いて行こうと自分に言い聞かせています。毎日の暮らしに細やかに気を配れば、私たちの世界はきっともっと広がるはず。そんな想いから、美しいイマジネーションと質の良さを毎日の暮らしに欠かせないアイテムである靴下に取り入れました。+10(テン・モア)の靴下は、自然の織りなす風景や大自然の営み、暮らしの中の細やかな観察からインスピレーションを受けて創られています。」
●+10(テン・モア)が大事にしていること
「私たちにとって靴下のデザインとは、単に絵柄や色を選択するだけではありません。いつも履き心地がどうかということまで考えています。なぜなら、快適さと品質こそが靴下にとっては最も大切なことだからです。履き心地が良いという条件をクリアした上で、もっと素敵な見た目にすることはできないか?靴下丈やゴム口の作り方、織り方、ネーミングなど、一足の靴下の細部にまでこだわってデザインのコンセプトを決めています。靴下は確かに商品ではあるのですが、そこにはたくさんの物語が込められているんです。」
●+10(テン・モア)のおすすめアイテム
● Editor’s Voice
半数以上のPinkoiスタッフが持っている +10(テン・モア)の靴下。私も3セット持っています。たとえロングブーツを履く日でも、パンツスタイルで靴下が外からは見えないときでも、お気にいりの靴下を身に着けているだけで、足取りが少し軽やかに。+10(テン・モア)のデザイナーさんが紡ぐやさしい物語に癒やされる日々です。
2)科学の力×ユーモラス×デザインの可能性=努力手作 Lorak’s Handmade
● Lorak’s Handmadeのコンセプト
「私のブランド Lorak’s Handmade(ロラクズ ハンドメイド)のテーマはズバリ「科学は面白い」です。まだ学生の人でも、もう卒業してしまった人でも、私のデザインの中に何か懐かしさを感じてほしいなと思っています。そして多くの人は「科学」が苦手という現状を変えたいんです。「科学」って私たちの生活の身近にあってもっと面白いんだよ!と伝えたい。」
● Lorak’s Handmadeが大事にしていること
「私にとってデザインとは新しい組み合わせを生み出していく途切れのないもの。商品のデザインをする時と実験室で実験をすることは実はとてもよく似ています。また科学とデザインができることも似ている。例えば近年ビニール袋が大量に海に廃棄されて、それを海の動物が食べてしまうということが問題となっています。科学の力を使えば海に還元できるビニール袋を作ることができる。デザインの力を使えば、みんなが喜んで使えるショッピングバッグを作ることもできると思うんです。このように1つの問題に対して、違った角度からアプローチできるのが科学とデザインだと思います。」
● Lorak’s Handmadeのおすすめアイテム
● Editor’s Voice
私は文化系女子だったので、今でも化学式を見ると正直少し身構えてしまいます。だからこそ、学生時代にLorak’s Handmadeの商品に出会えていたらなぁと思ってしまいます。もしかすると私は今頃ノーベル生物学の候補に…なんて。「科学」への見方を180度変えてくれる香港発のLorak’s Handmadeの商品、理科が好きじゃなかった人にこそおすすめしたいです。
3)ファストファッションが隆盛している現状を変えたい『Treat Anything Tactile / TAT』
● TATのコンセプト
「バッグパッカーとして世界各地を歩いてきた経験をもとにしてカバンをつくりたいというのがきっかけです。見た目もよくて実用的。そして使えば使うほどに風味を増す革を使い、旅で出会った全てのものを使う人の記憶にとどめて置けるような…そんなカバンを作りたいと言う思いからTATが生まれました。「流行」はいつか消えてなくなります。でも私は少しでもこれからもずっと消えて無くならない本物を作りたかったんです。」
● TATが大事にしていること
「デザインそのものよりも作り手である私の「想い」が一番重要だと考えています。私が作り上げた全ての商品は「想い」を起点にして生まれました。またファストファッションに対して、私は強い疑問を持っています。昔高校生のときに買ったファストファッションブランドのシューズはワンシーズン使用した後にすぐに壊れてしまったんですね。気に入っていたので同じものを買いたいと探したんですが、もう見つけることはできなかった。ひとつのシーズンが終わると全部なくなってしまうんです。この時から長く、修理をしながら使えるものを身に着けようと決意しました。ものは使えば使うほど、あなたの思い出を蓄積していきます。この思い出は決して流行のサイクルに飲み込まれるべきではないです。」
● TATのおすすめアイテム
● Editor’s Voice
安くて旬な洋服が簡単に手に入るファストファッション、私も大好きです。でもPinkoiで様々なデザイナーが、文字通り命がけでものづくりをしている姿を見ると、「流行っているから作られたもの」よりも、「思いがこもったもの」を買いたいなと思うようになりました。シンプルなデザインですが、デザイナーのセンスが細部に光るTATのバッグ、一度ゆっくり眺めてみてください。
<編集後記>
ある人はなぜ手作りの商品を買うの?と私たちに聞きます。私はこんな質問を耳にした時ただ単純に「楽しいからだよ」と応えます。それぞれの商品紹介のページを見ればなぜデザイナーはこのアイテムを作ろうと思ったのか分かる。またこのアイテムはここがスゴイんだよってデザイナー・作り手から直接聞ける。こんなに楽しいお買い物って私にとってあまりないんです。海を超えた普段は会うことができないデザイナーさんの思いが、日本にいるみなさんにもっともっと伝わればいいなと思います。
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テキスト:岸本洋子