鮮やかなカラーで、食卓を華やかに見せてくれる「Floyd」のチューリップグラス。かわいさはもちろん、機能性も高いアイテムとして、日本をはじめ海外でも大人気のこのグラスが生まれた背景をデザイナーの藤沼さんに聞いてみました。
「もともと、チューリップ型のグラスはワインやビールなどで最もポピュラーな形の一つ。樽型の形状は、飲み物の香りを凝縮する役目があり、飲み口が開いた口部は、甘みを感じる舌先からゆっくりとした飲み物の流れをつくるので、繊細な味のバランスを最も感じることができるんです。
そんなチューリップグラスを本物のチューリップのように再現したのが、このアイテム。繊細な花脈や、鮮やかなグラデーションを表現するために、何度も試作を繰り返し、1年半かけてようやく発表することができました」
もちろん、製造工程にもこだわりがたっぷり。チューリップは、ガラス用の転写紙にプリントされた6枚の花びらを一つひとつ丁寧に貼り付け焼成しているんだとか。
「3枚の花びらを貼って焼成し、冷却後に再度残りの3枚の花びらを貼り再焼成するという、とても手間のかかったグラスなんです」
そう語る藤沼さんが、「Floyd」として大切にしているのは、オリジナリティとプロセス。
「形状や表面的な装飾を起点に、デザインすることはありません。既存の日用品や技術・素材などを再解釈することからはじまり、『どこにでもあるような製品をもう一つ作りたいのか、それとも新しい価値を作りたいのか?』という自問自答を繰り返しています」
新しいアプローチ方法や、独創的なアイデアを発見することに注力し、合点が行くまで自問自答。そこから生まれたアイデアの卵を、最もシンプルで最も伝わりやすいように「最適化する=形にする」というプロセスを経て、「Floyd」のプロダクトは誕生しているのだそう。
もともと、1990年代以降にオランダを中心に世界中に広がった「コンセプチャル・デザイン」に感銘を受けたことが、モノづくりをはじめるきっかけとなったという藤沼さん。「感動や驚き、そして微笑みを届ける」ことをコンセプトに、既成概念にとらわれない、遊び心あふれるプロダクトの開発をしている。
「『Floyd』というブランド名は、和風、洋風、〇〇風とカテゴライズされたジャンルに属さず、人と同じようにブランドも成長したいという意を込めて架空の人物をイメージして名付けました」
そういったブランドのコンセプトや由来、産地なども知ってもらえるよう商品とともにリーフレットも同封しているそう。特に海外のお客様には、日本文化や開発ストーリーまでを届けられるよう、日本文化に精通したネイティブの先生に翻訳してもらった英語のリーフレットも付けているのだとか。
「Pinkoiのお客様は海外の方が多いので、最初はストーリーが伝わるか不安だったんです。でもお客様からは『感動しました』『日本の文化を知れてよかった』などのコメントをいただくことが多くて。本当にうれしく思っています」
ギフトを意識したパッケージも好評で、プレゼントを贈った相手に「すごく喜んでもらえた!」という声が届いたり、「こんな感じで飾っている」という写真が届いたりということもあるんだそう。それが、藤沼さんのモノづくりのモチベーションにもなっているという。
今後の展開について伺ってみると……
「オンライン上で見ていただくだけでもうれしいですが、実際に手にとってもらう機会があれば、イベント等にもぜひ参加したいと思っています。日本だけではなく、世界各国それぞれの文化に根ざしたモノづくりもしてみたいですね」と語ってくれた藤沼さん。
今後、海外から発信されるアイテムも増えていきそうで楽しみ。かわいさだけでなく、こだわりもたっぷり詰まった「Floyd」のアイテムを、ぜひチェックしてみてください!
プロフィール:
株式会社パブリックデザイン 藤沼祐介
輸入雑貨メーカーに勤めていた際、商品開発に携わったことからモノづくりの楽しさに目覚める。営業とデザイン業務を並走しながら、2005年に独立。モノづくりとは、モノを介して様々な感動や驚き、そして微笑みを生む人と人とのコミュニケーションツールであると定義し、プロダクトレーベル「Floyd」を立ち上げる。
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