日本のデザイナーさんにフォーカスを当て、作品やブランドに懸ける想いを伺っていくデザイナーインタビュー。今回は、涼しげなグラスがおしゃれな「wakana sawada GLASSWARE」さんにお話を伺いました。
ブランドの背景に隠れたストーリーを知ると、これまで以上に商品が魅力的に見えてくるはず。ぜひデザイナーさんの想いを読んでみてください。
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海のような美しさのガラスに惹かれて
ー 吹きガラスでグラスや器をつくられている澤田さん。吹きガラスに興味を持たれたきっかけというのは?
子どもの頃、家族で行った沖縄旅行で体験したことがきっかけでした。琉球ガラスの海のような美しさと、グラスを自分でつくるという体験にとても感動して。美大を受験しようと色々と調べているなかで、工芸科にガラスコースがあることを知ったんです。ずっと忘れていた吹きガラスをやってみたいという気持ちが溢れ出し、「これだ!」という想いで、ワクワクしながらガラスの世界に足を踏み入れたのを覚えています。
ー 実際にガラスの世界に進まれて、いかがでしたか?
吹きガラスは、スポーツと同じようなもの。数を重ねるほどに技術が身につきますが、うまくいかずにもどかしさを感じることも多いんです。それでも、「ガラスでモノをつくりたい。そのためにも技術を習得したい」と思わせてくれるほどの美しい素材ですね。
思わず揃えたくなる楽しみを
ー その美しさ・透明感はガラス素材でないと出せない魅力ですよね。作品をつくられるうえでのこだわりはありますか?
つくるうえでも、使ううえでも自分のなかでしっくりとくる形を大事にしたいということと、セットで使ったり、買い足したりする楽しみを感じていただきたいという想いから、バリエーションの展開をあえて少なくしています。例えばグラスなら、一つの同じ形で色やデザインを変えるようにしているんです。
作品は今の私そのものを表していると思っていて。少しずつ買い足してくれるリピーターのお客さまには、その成長の過程も含めて気に入ってもらえたら嬉しいです。
ー 色やデザインが違うと、思わず揃えたくなってしまいます(笑)。セットで使うのも可愛いですよね。
そんな作品のなかでも、澤田さんが特に気に入っている商品はありますか?
“Frill” Creamsoda Glass/Parfait Glass/Dessert Cup
ひとつは、フリルのようなひらひらとした口元が可愛いクリームソーダグラス。台座は分厚くぽってりとしていて、安定感のあるデザインになっています。
レトロな雰囲気の形とパステルカラーのポップな組み合わせがたまらないグラス。ご自宅でオリジナルのパフェやドリンクを楽しんでいただきたいです。
もうひとつは、手のひらサイズのグラスです。紙吹雪やリボンのような模様を彫り込み、彩色しています。 シンプルな中に遊び心を取り入れたポップなグラスは、ご自宅でパーティー気分を楽しんでいただけます。
Pinkoiを通じて、アジアのお客さまへ
ー Pinkoiに出店してみようと思われたきっかけは?
大学・専門学校で学んだのちに吹きガラスの工房に就職し、少しずつ自分の作品の制作もしていたのですが、展示会や発表会などの機会が少なくて。より多くの知ってもらうための方法として、まずは「iichi」に登録したんです。ECでの販売にも慣れてきた頃に、Pinkoiでデザイナーのサポートを担当するソフィーさんからお誘いをいただいて。Pinkoiはiichiとの連携が可能だったので、スムーズに出店することができました。
ー 実際にPinkoiでの販売を始められて、いかがでしたか?
あるとき、いきなり複数のお客さまから同じグラスの注文が殺到して…。とても驚いたのですが、どうやらS.H.Eの田馥甄(Hebe Tien)さんが私のグラスをInstagramで紹介してくれていたみたいなんです!そんな素敵なご縁もいただき、今では台湾をはじめとしたアジアの国々にたくさん商品をお届けできるようになりました。
それに、Pinkoiでご購入いただいたお客さまは、皆さん届いた作品の使用写真と一緒にレビューを投稿してくださるので、無事届いていることがわかって、とても安心します。
ー そうおっしゃっていただけるとPinkoiとしても嬉しいです!
今後、澤田さんがチャレンジしてみたいことはありますか?
いつか海外でのマーケットイベントにも参加してみたいですね。現地で色々な方とお話し、作品の魅力をお伝えできたらな、と思っています。
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澤田 和香奈 / Wakana Sawada:
兵庫県出身
2011 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科 ガラス専攻卒業
2013 富山ガラス造形研究所 研究科卒業
現在は、東京都江東区の工房にて制作活動を行う。