ネットショップを運営する中で「商品写真」は避けては通れない大きな関門。なぜなら、お客様はスクリーン上の商品写真を見て買うか買わないかを決めるからです。そこで商品写真撮影シリーズ第12回目の今回は、無印良品さんの商品写真をお手本に撮影方法を一緒に学んでいきましょう!
無印良品の商品写真はなぜ人を引きつけるのか
Source:無印良品ネットショップ
無印良品の写真を見て多くの人がシンプルで爽やかな印象を抱きます。彼らの撮影方法の中にはこのような以下の4つのテクニックがよく使われています。
1)自然光を利用する
2)白い壁と木の質感
3)余白をたっぷりとる
4)写真内の色味は必要最低限にする
今回Pinkoi編集部ではこの4つの撮影テクニックを使って、4つのジャンルの商品撮影に挑戦してみました。コツさえおさえれば、誰でも簡単に撮影できます。さっそく見てみましょう。
☑ スキンケア用品の商品写真
最初にPinkoi編集部が選んだのは北緯23.5(23.5°N)のジェルマスクです。半透明のマットなガラス瓶上にブランド名と商品名があるシンプルなデザイン。このような商品自体がシンプルなデザインのものは無印良品スタイルの商品撮影に最適です。
<撮影のコツ>
お天気が良く日差しが強いときは、ブラインドやカーテン越しの自然光を使うと◎。ダンボールと木製ボードを使って、撮影セットを組み立てました。
✔ポイント
写真の足元に少し濃い色味があると、写真自体がシュッと引き締まり見る人に安定感を与えます。また今回はななめ45度の角度から撮影してみました。白い壁と木製ボードが作り出した斜線が、画像内に動きを出しています。無印良品のカタログでもよくこの構図が使われていますね。
☑ 革アイテムの商品撮影
続いて、タイのデザイナーブランドLOVE SUPREMEのスタンプ入りの革製ウォレットの商品撮影に挑戦してみました。今回のアイテムは無印良品の商品とはちょっと雰囲気が違いますよね。このようなアイテムでも無印良品の撮影スタイルにマッチするのでしょうか?
アイテムのみの写真をとってもなんだか商品の良さが表現できない、でも小道具を使うと視線が商品に集まらない。撮影時にこんな悩みをもつデザイナーにおすすめしたいのが、A4用紙を商品横に配置すること。これだけで画面上に動きが生まれつつも、爽やかでスッキリとしたイメージは維持できます。今回のようなウォレットケース以外にもノートなど薄型の商品にも使えます。
☑ デスクアイテムの商品撮影
小さなデスクアイテムでも「白い壁+淡い色木製のボード」の黄金公式は健在です。今回撮影に使用したのは台湾ブランド安可 ANCOの陶器でできたロケットの置物と0416×1024のペン立てです。この写真をみるとちょっとオシャレなショールームに見えませんか?
<撮影の裏側>
反射板など何も使わずに撮影をしました。右方向からの自然光を利用しています。太陽の光を効果的に使えば、やさしいふわっとした写真が取れますよ。
実は最初の写真で使用したペン立ては上から見ると大きな口が開いているようなデザイン。商品の角度で見え方が変わる場合は、複数の角度から写真を撮ってお客様にその魅力を伝えましょう。今回Pinkoi編集部では、暖かいイメージが演出できるゴザと清潔感がある白いテーブル上で2種類の写真を撮ってみました。あなたはどっちのスタイルが好きですか?
☑ インテリアアイテム:ランプの商品撮影
最後に私たちが挑戦したのはKamaro’anの吊るしランプです。金属フレームと乾燥したカヤツリグサが美しい曲線を描くこちらの商品はシンプルな白壁がピッタリですね。今回も自然光のみを使って撮影しました。写真の中に光と影のグラデーションが見えますか?これも自然光ならではの効果。生活感を演出することができます。
<シンプル is the ベスト>
窓と白い壁さえあれば、誰にでも無印良品風のシンプルで爽やかな写真を撮ることができます。またもし木製のボードが準備できれば、暖かみや安心感を演出することも可能。そして写真の中の色味を極力抑えることで、逆に画面内の商品の個性が浮かび上がります。商品写真をどう撮ればいいのか分からない!こんな時には「シンプル is the ベスト」この原則に戻ってみましょう!
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