広告ツール担当チームは普段からよくデザイナーの皆さんからの広告に関する問い合わせのメッセージを受けています。そしてその問い合わせの大半は、現在掲載している商品に対する1日あたりの最大予算は十分でしょうか?私の商品のクリック単価の設定はこれで大丈夫でしょうか?……といったものです。
広告ツール入門を受講されたことのあるデザイナーの皆さんならきっとご存知だと思いますが、広告ツールを使いはじめの時期は、まずショップの3〜5点の人気の商品に対して、1日あたりの最大広告予算として最低220円を投じるとよいと思います。
ですが、広告掲載からしばらく(7日以上)経過して、商品の表示、クリックパフォーマンスが持続的に伸びているのに、広告予算をそのままにしていませんか?
今回は実際あったケースをもとに、デザイナーの皆さんに広告予算の設定のコツについてご紹介します。
1. ショップの商品数がとても多いのですが、予算をどのように配分すればいいですか?
商品がいいパフォーマンス効果を発揮することを期待しているため、すべての商品に対して広告を掲載しているデザイナーさんは多いのではないでしょうか。しかし、多くの広告を掲載すると同時に、現在の1日あたりの最大予算ではそれぞれの商品を適切に露出させることができているのでしょうか?
この表からわかるように、このショップの現在の予算は300円ですが、広告掲載中の商品は40点に達しています。システムがこの商品に対しておすすめ金額である15円をもとに、ショップの全商品が1日で最低「1回」クリックされると仮定して計算すると、1日あたりの予算は最低でも40 × 15円 = 600円かかることになります。
このデザイナーが現在設定している1日あたりの最大予算とシステムが推薦するクリック単価の金額に基づいて推計してみると、ショップが最大で獲得できるクリックチャンスは 12 回(300円 / 15円 = 12)です。掲載中の商品数が多い場合、1日で12クリックを獲得するのはとても簡単ですが、掲載を開始してすぐ広告予算を使い切ってしまう可能性もあります。そうすると、広告の 1 日あたりの予算が不足している状況では、多くの商品がより多くのユーザーの目に留まる前に、広告の掲載が停止され、売れ行きのポテンシャルの商品が掲載されなくなってしまいます。
補足:実際のクリック費用は通常クリック単価の金額に最も近いため、1日あたりの最大予算の推計方法は、クリック単価の金額をもとに計算することをおすすめします。
上記の状況をもとに、デザイナーの皆さんに次のようにアドバイスいたします。
(1) 1日あたりの最大予算を上げましょう。毎日の予算をシステムがすすめる金額までに引き上げたり、システムが掲載を推薦する広告の自然クリック数を利用して、すべての商品に必要な予算を計算し、合計した後に7日間で割ると、毎日必要な広告の予算を推計できます。
以下の赤枠内の商品を例に説明します。
デザイナーの皆さんが以下の3つの商品広告を掲載したい場合、広告の効果が自然流入(無広告時のオリジナルデータ)を下回らないと仮定した状況であれば、必要となる 1 日当たりの予算は最低(10 × 15円 + 10 × 15円 + 10 × 15円)/ 7(日)= 64 円となります。
(2) 広告予算がある場合、まずは掲載する広告の数を減らし、人気商品あるいはプッシュしたい商品の広告を増やしましょう。それと同時に、引き続き広告パフォーマンスを観察して、適切なタイミングで商品の掲載を増やしましょう。
2. すでにクリック単価をかなり引き上げているのですが、なぜ十分な露出が得られないのでしょうか?
広告の露出機会をより増やすため、クリック単価をシステムのおすすめ単価よりも高く設定するデザイナーさんがいます。ですが、当初設定した「1日あたりの最大予算」を忘れていませんか?
上の表を見てわかるように、現在ショップに掲載されている商品広告の数は998点で、1日あたりの最大予算は3000円、それぞれの商品のクリック単価は約225円〜450円(システムのおすすめ単価より高い)です。このようなクリック単価の設定は、商品の表示順位を競う中で優位ではありますが、表示回数の増加に伴い、商品がクリックされる可能性も高くなります。クリック回数が多ければ多いほど、予算を消耗しやすくなります。1日あたりの最大予算がなくなると、広告の掲載がストップされてしまいます。これはとても残念なことです。
上記の状況をもとに、デザイナーの皆さんに次のようにアドバイスいたします。
(1) 状況に合わせて適切に「1日あたりの最大予算」を上げましょう。ご設定の広告の露出を増やすことができ、広告費用対効果も上げることができます。
(2) 予算の制限がある場合、まずは商品のクリック単価を下げ(システムのおすすめ単価を参考にするか、システムのおすすめ単価よりもさらに5〜10円高く設定することをおすすめします)、広告の露出期間を延ばして、掲載する商品の数を適切に調整しましょう。
3. 商品のクリック単価を下げて商品の表示時間を延ばしたいのですが、商品の表示順位が上がりません。
先ほどの二つの状況の主な原因は1日あたりの最大予算の不足にあり、それが原因で商品の表示効果が十分に得られていません。しかし、1日あたりの最大予算が十分であっても、商品のクリック単価が低かった場合、表示回数が十分に獲得できていない可能性もあります。
上の画像を例に見ていきましょう。システムのおすすめ単価は15円ですが、デザイナーさんはクリック単価を10円に設定しています。ショップの商品が表示される機会はあるものの、システムのおすすめ単価で得られるパフォーマンスとは大きな差が生まれます。システムのおすすめ単価はシステムが同じカテゴリーの商品と比較して計算されたもので、表示されるチャンスが高い単価になっています。そのため、商品のクリック単価が低いと、期待通りの商品表示パフォーマンスを実現できなくなってしまいます。これは、商品に対して相応のクリックが得られない状況を生み出し、データの判断でも「商品の掲載パフォーマンスが低く、1 日当たりの予算も使い切れないまま」といった誤解が生まれやすいです。
これらの状況をもとに、デザイナーの皆さんに次のようなアドバイスをしたいと思います。
(1) 商品のクリック単価をシステムのおすすめ単価と同じ設定するか、やや高く設定することによって、商品の競争力を高めます。
(2) まず3〜5点の商品から掲載しましょう。それから広告パフォーマンスを観察しながら、適切なタイミングで商品広告の掲載数を増やしましょう。そうすると、すべての商品が露出機会を得られるようになります。
以上のケースは多くのデザイナーの皆さんが広告ツールを使用する際によく直面する問題です。まず同じ状況に遭遇したかどうかを確認してみましょう。上記のアドバイスの他に、以下のような方法もあります。
- 広告ツールの機能を参考にしてみる
ショップ管理ページには「予算アラーム」、「クリック単価リマインダー」というリマインダーがあります。黄色のびっくりマークをクリックすると、1日あたりの最大予算またはクリック単価のおすすめ内容が表示されます。システムが提示した単価設定方法または調整内容は、いずれも商品の自然流入パフォーマンスに基づくもので、商品が丸一日表示され、最も表示される機会がある金額を算出しています。ヒット商品となるポテンシャルを持っている商品の販売チャンスを逃さないよう、システムのリマインダー機能を利用していただくのがおすすめです。
(1) 予算アラーム
1日あたりの最大予算が不足すると予算アラームが表示されます。システムはショップが掲載する商品の自然パフォーマンスクリック状況をもとに、ショップに最低必要な1日あたりの最大予算を算出します。
(2) クリック単価が低すぎる場合のリマインダー
単価が低すぎる場合に表示されるアラームです。システムが同じカテゴリーの商品と比較して、商品が表示される機会が最も高いおすすめ単価を算出します。
補足:ショップの広告ツールの設定ページに上記のアイコンが表示されていない場合、現在の設定が上手くいっていることを表しています。
- 毎日の広告費用がすでに1日あたりの最大予算の9割を超えていないか確認する
広告費用が設定した毎日の予算を超えないよう、システムはショップが毎日の1日あたりの最大予算の 9 割以上を消費すると、前もって広告掲載をストップし、翌日にまた掲載を開始します。そのため、1日あたりの最大予算を使い切っていなくても、広告が丸一日十分に表示されているというわけではありません。
広告予算を管理するために、つねに広告ツールにて表示される広告費用を確認しましょう。毎日の費用がすでに設定した 1日あたりの最大予算に近づいていないかをチェックしてください。例えば、1日あたりの最大予算を1500円に設定したのに、これまでの広告費用がすでに1350円以上消費していると気づいた場合、恐らく予算が不足していて、広告が事前に停止しています可能性があります。このような場合、1日あたりの最大予算を上げて、データが改善されていないか観察してみるとよいでしょう。
この内容を読んで広告予算の調整の仕方について、より理解していただけましたか?
広告を掲載する最大の目的は商品の露出回数をより多く表示させることです。そして、優れた広告掲載とは、商品広告を一日中表示させ、ユーザーにいつでもあなたの商品を目にしてもらうことです。もし以上のような不明なところに遭遇した場合は、まずご紹介のステップを参考にあなたの広告設定を調整してみてください。
広告ツールは商品の掲載順位を短時間でアップさせるチャンスをもたらしてくれるものです。皆さん、予算設定をチェックするだけでなく、商品そのものの內容を引き続き改善することもお忘れなく!