小さなことの積み重ねが、大きな成果となる!これは、京都の旅と台南で三代続く老舗から学んだことです。
私たちが製作する靴には、京都からインスピレーションを得た風情溢れるテイストと勇敢に人生を一歩踏み出す女の子を応援したいという気持ちが込められています。
「花ちゃん」は、花見小路のスタッフみんなの愛称。デザイナーと名乗るよりも、「花ちゃん」という呼び方に親しみを感じています。イラスト担当から、ラッピング担当、字を書く担当、縫製担当、デザイン担当の「花ちゃん」まで。みんなが、お客様にとって友達のような親しみのある存在でありたいと願っています。
花見小路の創業ストーリーは、一般的なそれとは少し違います。もとは同じ会社の違う部署で働く同僚だった「花ちゃん」たち。スムーズなコミュニケーションは、同僚時代から培ってきたチームワークの賜物です。デザインや開発など、バッググラウンドこそ違えど、デザインを仕事にしたいというのが、全員の願い。そして2014年のお正月休み、いよいよ「花ちゃん」たちは、創業を決意します!
1. ブランド設立のきっかけを教えてください。
ブランドを始めたきっかけは、初めての京都旅行です。
2013年、仕事をしばらく休んでみんなで一緒に京都へ行ったんです。毎日決まって8時に店開きをするおじいさんや、市場の味、地元の人と一緒に行った居酒屋。ガイドブックに載っていない所まで、実際に自分たちの足で歩き、自分たちの目で見て、碁盤の目のような京都の街を味わいました。滞在中はずっと四条通にある八坂神社の近くに泊まっていたんですが、毎朝部屋から出ると花見小路が見えたんです。
台湾へ帰った後もずっと京都の街を忘れられずにいました。そして、ふと台南と少し似ているなぁと感じたんです。
日本の京都と台湾の台南。ゆったりと流れる大河のように積み重なった濃密な文化と人情味を育んできた二つの古都。台湾人が感じられる京都のスタイルを提案したい!そこで花見小路は誕生しました!
2. いつからデザインの仕事に専念すると決めたんですか?前進し続けるモチベーションは?
きっかけはシンプルで、理想の靴を作りたかったからです。台南に住んでいる私たちは、京都も台南も旅行者が多くて活気に満ちているなと感じていました。旅行中に女の子(自分も含めて)を悩ませる問題。それは服装が制限されて、ぴったり合う靴が中々見つからないこと!ぺたんこのミュールは歩きづらいし、ブーツじゃ履きにくいし、スニーカーだと服に合わない。
シンプルで、ぺたんこの歩きやすい女の子らしい靴が欲しい!
色んな場所に履いて行けて、履き心地が良くて、未知の世界を探索する勇気が湧くような一足。シンプルな靴を心を込めて製作し、女の子たちを応援したい。このビジョンこそが、私たちの原動力になっています!
3. ブランドを経営したことでの最大の成果は?
お客様からお褒めの言葉をいただいた瞬間です!
創業してからは、小さなことで達成感を感じたり、満足しやすくなりました。ご馳走でも豪華なプレゼントでもなく、時々お客様から頂く「履きやすい」の一言だけで、ずーっと感動できるんです!商品購入後のお客様の生の声を聞くことができて、Pinkoiには感謝しています。評価の良し悪しに関わらず、お客様と相互に交流することで、地に足をつけることが出来るんです!
靴って面白いなぁと思います。他の商品との最大の違いは、その機能が履いている人を「連れ出す」というところ。人生という旅路の中で変化が必要な時、勇敢に一歩踏み出せば、別の世界へと自分を連れ出すことができます。その小さな一歩が視野を変え、毎日を更に豊かにしてくれるんです。何気ない生活の一コマも丁寧に歩めば、美しい風景だと気づくはずです。靴を通して、お客様が人生を一歩踏み出すサポートがしたい。「花見小路と一緒に毎日を旅しよう!」というスローガンには、そんな思いを込めました。
4. 今までで最大の挑戦を教えてください。
コツコツと小さな努力を続けることが、一番難しいと思っています。例えば、靴そのものだけでなく、靴の検査、お礼のカード、ラッピングなど。細部までこだわって、それぞれの精度を上げる努力をしています。昨年末は話し合いを重ねて、お客様の記憶に残りやすいように、ブランドのロゴを新しいデザインに変更しました。
決断こそが最大の挑戦です。理想の商品を作るためには、いつもYES/NOの選択が待ち受けています。決断に迫られた時は、まず第一にお客様のこと考えるようにしています。まだ完璧でない所もありますが、お客様のフィードバックを通して、前に進むことができるんです。
5. 若手デザイナーのみなさんへアドバイスをお願いします。
全部自分一人で抱え込むのは、やめましょう!肩の力を抜いたからと言って、ビジョンが失われる訳ではありません。いつも柔軟でありたいですね。
同じ目標を持つ気の合う仲間の存在は、とても重要です。くれぐれも孤軍奮闘しないように!それぞれの得意分野を活かしたり、苦手な部分は補い合ったり、さらに疲れた時には皆で励まし合ったり!チームの運営と家庭を持つことは、よく似ているなぁと思います。
6. Pinkoi加入後、ブランドはどのように成長しましたか?
Pinkoiは、デザインを志す全ての人に優しいプラットホームだと思います。 良いデザインを広めるために、ポテンシャルのある新規ブランドを全力でサポートしてくれるんです。その恩恵を受けている張本人の私たちは、Pinkoiのデザインにかける思いと努力をひしひしと感じています。
Pinkoiでショップをオープンさせる半年前までは、一ヶ月の平均販売数は5足にも届きませんでした。いいモノなのに売れないという惨めな気持ちで途方に暮れる日々。でも、デザインの道を諦めることは考えなかったですね。苦労してやっとPinkoi の目に止まると、業績が一変。雲の間から太陽の光が射すように、お客様が増え始めたんです。今年のPinkoiとのコラボイベントでも、毎日きちんと食事をする時間もないほどの忙しさでした。
規模は小さいけれどデザインの夢を叶えたい、そんな人たちは是非Pinkoiを利用してみてください。Pinkoiは、小規模なデザインチームの創業にぴったりです。必ずや強力な後ろ盾になるはずです!私たちはショップを開いた今でも、よくPinkoiの新しいデザインをチェックしているんですよ。
7. Pinkoiに一言メッセージをお願いします!
チームみんなで同じ目標に向かって、前進し続けましょう!
テキスト・編集:岸本洋子
2021年8月17日 Pinkoi編集部 更新
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