2018年2月に台湾東部で起きた花蓮地震のニュースを聞き、胸を痛め「なにか自分に出来ることはないか」と感じていました。そこで私は花蓮を訪れ、その良さを実際に体験することで応援できればいいな、と思い花蓮旅行にいくことに決めました。
きっかけは応援したいという気持ちで始まった旅でしたが、逆に花蓮の方々や自然の力に元気をもらって帰ってきました。すこしでもこの文章を読んで、花蓮を訪れてみたいなと思ってもらえますように。
花蓮ってこんなとこ
? 花蓮県は南北にとっても長いんです
source:Wikipedia
旅行記に入る前に、花蓮県の説明を少し。
花蓮はとにかく縦に長いです。花蓮駅のある花蓮市や、有名な太魯閣(タロコ)渓谷は北部にあり、牛乳やヨーグルトなどの乳製品で有名な瑞穂(ルイスイ)牧場や瑞穂温泉は中部に、南安(ナンアン)爆布や安通(アントン)温泉は南部にあります。(参考URL:Eye花蓮,愛花蓮旅遊,花蓮民宿)
今回滞在した月眉(ユエメイ)地区は花蓮駅から各駅停車で4つ目の壽豐(ソウフォン)駅が最寄り駅です。花蓮市内のにぎやかさとは、がらりと変わってのどかでおだやかな時間が流れていました。
DAY1/ 月眉で迎えた朝
月眉小学校のグラウンド
夜の間ずっと聞こえていた虫の声に、コケコッコー!という雄鶏の鳴き声と、コッコッコという雌鳥の声が加わって、朝陽が山の向こうから差してきます。
花蓮川の向こう岸には中央山脈が。各家庭の庭先や田畑に咲いている花々が鮮やかで美しい。
民宿のご近所で見かけたバナナの木、立派な実をたわわにつけていて、とても見事でした! 熟れたらきっとおいしいんだろうな。
民宿の小犬が、私たちが散歩中ずっと道案内するようにそばにいてくれました。犬好きにはたまらない環境。
DAY1‐2/ 太魯閣(タロコ)國家公園と七星潭海岸へ
同行していた台湾人の友人から提案が。
「せっかく花蓮に行くなら一緒にタロコに行きませんか?」
有名な観光地だからいつか行ってみたい、でも行くのは大変そう…と、今まで尻込みしていた私の背中をポンと押してくれました。
太魯閣まで着くと、映画『セデック・バレ』の映像に出てきそうな深い森に、高い山と深い谷との断崖絶壁が眼の前に広がります!
「ここはまさに太魯閣族と日本人兵士が戦った歴史的な場所なんだよ。」とガイドさんが丁寧に説明してくれました。
ヘルメットは道の途中で無料で貸出してもらえます。燕子口歩道を歩くときには必ず着用して安全に観光しましょう!
砂卡礑(サカダン)歩道の名前の由来は太魯閣族の言葉で臼歯を意味します。橋の欄干にたくさんいる表情豊かな獅子たちが、私たちを出迎えてくれました。
渓谷の間を流れる水の音に耳が癒やされます。
太魯閣から市内に戻る途中、左手に美しい海岸七星潭(チーシンタン)が見えます。七星潭とは、もともとこの付近に北斗七星のような配置で湖があったことに由来する名前だそうです。ロマンチックですね。この日は雲が多くて見られなかったけれど、晴れたら星空がとってもきれいなんだそう。
◆ アクセス
太魯閣国家公園 花蓮県秀林郷富世村291號
七星潭風景區 花蓮県新城鄉海岸道路
DAY1‐3/ 特色ある観光夜市をぶらぶら
「台湾に来たら、夜は夜市に行くのが楽しみの一つでしょ!」
と、女性3人で東大門夜市に繰り出すことに。花蓮でも夜市は毎日開催しているから、観光で来た時にはとっても助かります。
台湾の夜市で屋根つきの屋台が並んでいるのは、初めて見ました。浅草寺の門前を歩いているみたいで面白い!
揚げた臭豆腐、鶏排、魯味を、みんなでちょこっとずつシェアして味見、どれも美味しい。
「花蓮は人口の約4分の1が原住民族で、台湾で台東に続いて原住民の数が二番目に多いんだよ」
と太魯閣(タロコ)を案内してくれたガイドさんが教えてくれました。なるほど、夜市で都市部では見かけないメニューも多くあるわけだ。
たとえば阿美(アミ)族のちまき、阿里鳳鳳 黃金糯米雞(ゴールデン肉ちまき)。店先で慣れた手つきで驚くほど早くちまきを包む籠を美しく編み上げていきます。
◆ 花蓮東大門夜市
場所:花蓮市中山路50號
電話番号 :0977-690-913
URL:https://www.dongdamen.com.tw/ja/
DAY 2/ 自然が溢れる月眉地区の午後
月眉二日目の午後は、一人で宿のそばをぶらぶら歩いてみました。
牛が放牧されていたり、アヒルが飼育されていたり、名産の大きなスイカが道端で売られていましたよ。のどかな風景に、心も身体もほっとリッラクスできた時間でした。
番外編. 滞在した民宿 『慢水山丘』はこんな宿
最後に、今回滞在した民宿をご紹介。
台湾人の友人が予約してくれた部屋(山丘套房)はベッドが2つ。ふかふかでよく眠れました。
緑が溢れるエントランスが目印。
日当たりの良いリビング、本棚に大人用、子供用それぞれセレクトされた本がたくさんあるので、次回はここでのんびり本を読んで過ごしてみたいです。
そして今回、日本を出発する前に、友人から義援金を預かってきたのだけれど、どうしたらいいかな? と民宿の女将さんである王さんに相談したところ、快く「わかった、代わりに入金して証明書を送るわね」と親切に対応してもらいました。何から何までお世話になりました。多謝(トーシャー)!
日本の友人から預かった義援金
みなさんもあたたかいおもてなしと素朴な台湾の風景を楽しみたいのなら、ぜひ宿泊してみてくださいね。
◆ 慢水山丘
住所:花蓮縣壽豐鄉月眉路三段105-1號
電話番号:0936-150-965
HP:http://www.slowwaterhill.tw
いかがでしたか?花蓮にはまだまだ魅力ある観光スポットや、食べ物、イベントがたくさんあります。下記のリンク(日本語)もぜひチェックしてみて。
編集後記
二泊三日の花蓮滞在で感じたのは、「あれ?元気をもらって帰ってきたのは私の方…?」という感覚でした。最初は、地震の被害を受けた花蓮に行き、応援しに行くつもりでした。でも花蓮の素晴らしい風景と人の優しさにふれて私自身の日頃の緊張がゆるみ、リラックスをすることができました。
実際に、行きの電車内では爆睡していたのに、帰り道は仕事しながら6時間弱を過ごしても疲労感がありませんでした。次回は花蓮のクリエイターさんに会いたい、できれば一緒にものづくりをしたいです。
テキスト、写真:甲田 智恵
編集:東 洋子
協力:台湾日和
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