みなさんは写真をスマホで撮るのが好きですか?
スマホのカメラ機能がどんどん進化して、今ではスマホで写真を撮ることがもう一般的。
そこで今回、Pinkoi編集部の台湾人カメラマンKatとiPhone 7 Plusを使って「ポートレートを撮影するための超!実用的な10個のテクニック」を実際に街に出て試してきました!家族や友人と出かけた時の、より良い思い出づくりのために、このヒントがお役にたちますように。
撮影日はなんと39℃! で汗だくでしたが、Pinkoiマガジン編集長Yokoにモデルをお願いして、一緒に台北・西門町を歩き回ってきました!
★この文章で使用した画像は iPhone 7 Plusで撮影し、MeituApp使用しています。
スマホで人物撮影するためのテクニック(基本編)
ポイントその1:レンズをきれいにする
「えっ?そんなこと?」って思うなかれ! ここ重要です。
撮影する前に、スマホのレンズをメガネ拭き・クロスで拭いてほこりや指紋、油脂膜などの汚れが残っていないことを確認してください。
左側:✗ NG!わ~。汚れがのこっちゃってて、ばっちい!
右側:✓ OK!メガネ拭き・クロスで拭いてすっきりピカピカ~
ポイントその2:ディスプレイにグリッドを表示する
「グリッドって、なに?!それ必要?」
グリッドとは、写真の構図を決めるのを助けてくれる/基準となる枠線のこと。
大丈夫、設定は簡単です。
iPhoneの場合、「設定」➡「カメラ」➡ 「グリッド」をONにするだけでディスプレイにグリッド(線)が表示されます。やった! これで構図を決めやすくなりました。
ポイントその3: 背景はすっきり魅力的なポートレートの特徴って何でしょう?
人物を浮かび上がらせるために背景はシンプルにした方が◎。情報量が少なめな背景を使って、写したい友人や家族に一歩近づいたり少し離れてみたり、距離や画角をいろいろ試しながら、魅力的に撮れるポイントを探してみましょう。
1枚目:✗ NG!草木の情報量が多くて、主役が目立たなくなっています。
2枚目:✓ OK!葉っぱが映り込む量を調整して、被写体に近づいたので画面がスッキリしました~
ポイントその4: しっかりピントを合わせる
構図を決めて「さあ!撮ろう」とシャッターボタンを押す前に、ちょっと待って!
ディスプレイを念のため確認してみてください。どこにピントが合っていますか? どんなときでも、画面上でピントを合わせたい箇所に指で触れることを忘れないでください。そうすれば、ピント合わせもバッチリ。ボケません。
1枚目:✗ NG!ピントが鉄の扉に合っていて、Yokoがボケちゃった~
2枚目:✓ OK!同じ画角/構図ですが、画面上で指を人物にタップしたら、フォーカスYokoにピントが合いました!これならバッチリ。
ポイント5: ズームは使わない
構図を決めて、ピントを合わせました。被写体をもっと近くに撮りたい時はどうすればよいでしょうか?
そんな時にディスプレイを2本の指でピンチアウトするズーム機能はおすすめしません。それより、iPhoneを持ったまま、あなたが友人または家族に一歩二歩近づいて撮ってみましょう。
なぜかって?
見本を見ればわかりますが、2本指のズーム機能を使用したらiPhoneが「デジタルズーム」と呼ばれる方法で焦点距離を変更するため、画質が落ちて荒くなってしまう(画像から必要な部分を切り抜いてしまうため)のです。
左側:✗ NG!「デジタルズーム」を使っているので画質が落ちてしまいました!
右側:✓ OK!「デジタルズーム」を使っていないので、とっても美しく撮れま~す
➚ ちょっと小休止:食いしん坊の編集長Yokoは台湾の美味しい料理に興味津々!撮影が終わったら食べに行こうね〜。
スマホで人物撮影するためのテクニック(上級編)
ポイント6:iPhoneの「ポートレートモード」で被写体を際立たせる
iPhone 7 Plus、iPhone 8 Plus、iPhone Xをお持ちの方、おめでとうございます!
一眼レフカメラのレンズに匹敵する被写界深度の効果を撮影で体感できます!
搭載されているデュアルカメラを使って、被写界深度エフェクトを適用できます。背景をきれいにぼかしつつ、被写体を際立たせた写真を撮影できる機能です。
左側:✗ NG!ポートレートモードを使わないと後ろに写ってしまった人たちがゲームに夢中なのがバレバレ~
右側:✓ OK!ポートレートモードを使って通行人や看板の文字がぼやけ、Yokoがくっきり際立った写真を撮影できました!
★ コメント:もし該当するスマホ/ iPhoneじゃない方でも大丈夫!台湾のカメラアプリMeituAppの「背景ぼかし」機能を使えば、同じ効果の被写界深度を簡単に加工できます。
やり方は簡単:メインメニュー ➡ 美化圖片(写真加工) ➡ 選擇你的照片(写真を選ぶ) ➡ 背景虛化(背景をぼかす)
「背景ぼかし」機能を使ったらこんな感じに仕上がりました:
ステップ7: 「三分割法」を使った美しい構図を意識する
見て心地よく、美しい写真を撮るには?
「三分割法」とは画面をタテとヨコにそれぞれ3つに分割して構図を考える方法です。被写体が構図の真ん中にくる「日の丸構図」よりもポートレート撮影に向いています。
三分割法:↑のピンクの丸の部分のどこかに被写体を置いて撮影します!このポイントをおさえるだけでぐっと美しい構図になりますよ。
1枚目:✗ NG!被写体が中心の「日の丸構図」で撮ったもの。う〜ん、悪くはないけどイマイチ。
2枚目:✓ OK!左上のグリッドが交差した部分にYokoの顔が来るよう構図を設定します。もう一つ、右上のグリッドの交差した部分にYokoの顔が反射して写っています。1枚目より動きがあってぐっと魅力的な写真が撮れました。
さぁ、これでもう「三分割法」をマスターしましたね!
ステップ8: 美しい/好きな「光」を探す
写真撮影は光と影のアートです!
光を探すのは撮影する時にとても大切なポイント。刻々と変わる環境の中でうつろいゆく様々な色・強さ・角度…の光を見逃さないでくださいね。例えば編集部が撮影した午後の日差しで(フィルターを使わずに!)幻想的ですてきなポートレートをを撮ることができました。
左側:午後の日差しが Yoko の髪を黄金色に染めていてとってもロマンチック~
右側:左斜め上から差している虹色の光がキラキラ輝いて、お気に入りの1枚です。
ステップ9: アプリでの加工はほどほどに
写真とは「真実を写す」と書きます。便利な画像編集アプリを使って、加工し過ぎた人物写真(やり過ぎメイク、不自然に大きい黒目、真っ白な顔、細すぎる身体…)はあまり魅力的とは言えません。
1枚目:✗ NG!フィルターやエフェクトを使い過ぎると、写真が不自然になることがあります。
2枚目:✓ OK!ちょうどいいエフェクトと色調整をしたら(右の写真)モデルの魅力を引き出してあげることができますよ~
➚ ちょっと小休止:西門町の美國街(アメリカンストリート)を歩いていた時にハンサム黒猫と出会いました~、にゃ〜♪
ステップアップ1: iPhoneのカメラにあるパノラマモード機能を使って「おもしろ写真」を撮ってみる
iPhoneのカメラアプリにあるパノラマモード機能は、横長の美しい風景を撮れるだけでなく、ポートレート撮影で使うと合成した(ような)面白い写真を撮ることができちゃいます。
1枚の写真の中にYokoが3人いる!
再現方法:
1)パノラマで撮りたい場所を決める
2)モデルに最初のポイントに立ってもらい撮影開始
3)iPhoneをゆっくりと撮りたい部分の端から端までまっすぐと動かし、
4)次の撮影したいポイントへモデルに移動してもらい
5)2~4の手順を繰り返します。
ステップアップ2:そこにある「水」を上手に使って撮ってみる
夏の熱中症対策としてみなさんが毎日飲む「水」をポートレート撮影に使ったら、こんな風に! Pinkoi編集部と Yoko が歩いている途中に、暑さ対策でミストを噴射しているお店の前を通りました。ヒンヤリして気持ちがいい。このミストを使ってフィルター効果のように Yoko を撮影しました!
「水」以外にも、普段身の回りにあるもの、自分の持ち物などがいいフィルター効果を生み出すこともあります。「え?これを使うとこんな風に撮れるんだ!」という面白いアイデアが見つかると、写真撮影はもっと楽しみになりますね。
Pinkoi編集部が紹介した9個のテクニックですが、ためしてみたくなる方法は見つかりましたか? もっともっと楽しく満足する写真が撮れるようになれますように。
☝ モデルの Yoko 着用のバッグとピアス素敵ですね。katji │ Indigo Studio からぜひチェックしてみてくださ〜い!
他にも編集部おすすめのカメラアプリ
1)Rookie Cam
2)Pixlrフォトエディタ
3)Adobe Lightroom CC
インストール、完了っ!では、さっそく撮影に出かけましょうか!⇒人気のiPhoneグッズはこちら
原文:Pinkoi設計誌
抄訳・執筆:甲田 智恵
編集:岸本 洋子
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